僕から、キミへ~anotherstory~
急いでハルナさんから借りたノートを写していると。
「コホコホッ」
ほんの少し咳が漏れた。
一旦手を止め溜息をついていると。
「カイくん風邪?」
「え?
ええ…まあ……多分…」
「まぁ今の時期寒いもんねぇ」
今は12月…冬真っ只中の季節。
雪は滅多に降らない季節だって言われているけど、
いつ降るかわからないほど
ここ最近の天気は安定していない。
「風邪引かないようにね。無理しないで」
「わかりました」
再び右利きなので右手を動かし、
課題を1時間目に間に合うよう写す。
何で1時間目が提出期限なんだろう?
どうせなら今日中とかにしてほしかった。
文句ばっかり言っても仕方ない。
僕は余計なことは考えず、ただ写すことに専念した。