僕から、キミへ~anotherstory~
「……ハルナ…?」
病室に響いた、か細い声。
あたしは急いで松葉杖を使って少し体を起こす。
「カイくんっ……!」
「……良かった、無事で」
そっと手を伸ばしてくれる。
あたしも頑張って伸ばし、指先に触れた。
「カイくん…カイくん…うああんっ…!」
「ハルナを置いて…逝けないよ」
「逝くなら一緒に逝く」
「……怖いこと…言わないで…」
そっと人差し指だけ、絡め合う。
低い体温が、心地良い。
あたしはその場でもやっぱり泣いた。
「大好きだよ…カイ!」
「僕も好きだよ、ハルナ」
永遠の愛を、キミに誓う。
今――この場所で。