ロールキャベツは好きですか?

指輪を受け取って家に帰ると、お帰りなさい!というように、元気いっぱいのまめが飛びかかってきた。

その勢いで、リビングの床に倒れる私。

「まめ!ただいまー!!」

「ワンっ!!」

私たちの新しい家族。
生後三ヶ月の柴犬、『まめ』

祥吾くんの友人宅に生まれた犬をいただいたのだっだ。

私たちは今、祥吾くんが暮らしていた長屋に一緒に暮らしている。
目の前におじいちゃんがいるから、時々様子を見に行けて便利だ。

洋平が子供たちを連れて遊びに来てくれるし。

「まめ!やだ!くすぐったいよぉ」

ペロペロとなめられて、私は声をあげて笑った。
そんな私の様子を、祥吾くんは楽しそうに見ている。

「まめと暮らして正解。こんな祈梨さんの笑顔が見れるなんてね」

「だね!あ、ちょっとやめてよぉ。まめ!」

まめに鎖骨をなめられる。

「まめを家で飼うこと許してもらえてよかったな」
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