素直になれない7センチ
「いつか教えてあげるから」



新藤香穂という人を初めて見たのは中学一年生の時。


中学で仲良くなった新藤結高。通称ゆたの家に遊びにいった時に彼女と出会った。



その時の香穂さんは高校二年生で、中学生になりたての俺にとっては大人の女性に見えた。


ゆたの家に遊びに行くたびに香穂さんと会えたらいいななんて思っていて、高校がゆたと別々になっても仲が良かったからよく家に遊びにいってた。


まあ、香穂さんに会いたいって思いもかなり強かったけど。



ゆたの家で寛いでいたある日。

雑誌を捲りながらゆたが徐に口を開いた。




「そんなにねーちゃんがいいの? 俺的にはこないだお前に告白してた子の方が絶対かわいいと思うけどなぁ」

「な、なんでお前、それ」

「前から気づいてたってば。てか、俺に隠し事とかできるわけないじゃん〜」


どうやら、ゆたには全てお見通しだったらしい。






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