悲しみに、こんにちは3

爆弾を落とした張本人が逃げてしまったがために
いたたまれない空気が漂った
ほんと、先輩はこういう時はアホだ



「くっく、くっくっくっく」


長門 春海の独特な引き笑いが響く


「アイツは、ほんと、馬鹿だなあ……」



なんでも知っているかのような顔をして



「あいつ、顔真っ赤だったぞ」



俺の一歩先で余裕をかもしながら




「勘違いしてたよなあ、絶対」



その男は、俺を見下す




「久しぶりだな、入家 皐月」




危険だ、この男は。
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