悲しみに、こんにちは3
「損なんかしないよ」
「えっ」
「所詮、裏で叩く事しか出来ない弱い人間じゃ、私を傷つけることなんか出来ないのよ」
私を引き寄せる彼の腕を
私の空いた左手でつかみ、そして私から離す
「私と同じ土俵にあがらなきゃ、
私を負かすことは出来ないの」
だからね、覚えておいてね、入家君。
わたしは貴方が思うほど、やわじゃない。
わたしは男に守られたいわけじゃない。
わたしは男に背中を預けて共に戦う女なの。
男に依存することでしか、自分を保てない女とは違うのよ。