セカンドパートナー
例えば、今この悩みをネットとかで相談したら、「結婚してるクセに」「旦那が可哀想」「だったら離婚すれば」とかって、辛辣(しんらつ)な回答が続々と寄せられるんだろうな。
自分を戒めるべくそんな想像をし、高ぶった神経を冷ます。
……落ち着け。並河君はただの友達なんだ。秋月さんに嫉妬する理由がない。
それに、ここでトゲトゲしい返信をして彼と気まずくなりたくない。
無難に、いつも通り、並河君にメールを返した。
《ホント、あんなところで会うなんてビックリしたよ〜!秋月さん、とても綺麗でいい人だね。教室、楽しめそう♩これからも末永くお幸せに。》
作ったメールを、何度も何度も見直し修正した。
複雑な胸のうちを、並河君に悟られませんように。今まで通り、同級生として自然に振る舞えていますように。
来るかどうか分からない並河君からのメールを待ちながら、一人夕食を食べた。
優人(ゆうと)の仕事が終わるのはたいてい22時過ぎなので、仕事で朝早く起きなければならない私は夕方には一人で夕食を済ませてしまう。
新婚の頃から、こんな日が続いていた。休みが合う日はたいてい一緒に外食。普段家事をしているお礼だと言い、毎回優人がごちそうしてくれる。