未来から下剋上しまーす!
ふと手に違和感を感じる。
そこには
春希がそばで莉茉の手を掴み寝ていた。
『なんで……?
なんで、春希くんがいるの…。
あなたがいたら、莉茉は失望されてしまう…』
手を離そうとするが、思っていたよりガッチリと握られていて抜けない。
その手には複数の傷跡が残っていた。
そして、自分よりも大きな手から温もりを感じた。
『いつも…こんなに大きな手で春希くんは族を…仲間を…守ってきたんだね。
莉茉を…助けてくれたんだね、』
窓の隙間からの風が莉茉と春希の髪を揺らす。
銀色の髪に隠れていた顔が見える。
まじまじと春希の顔を見る。
穏やかに眠っている春希。
そんな春希の目元は少しクマが出来ていた。