桃色先生。
ガチャッとドアを閉め、前を見た。

「…え゛。」

思わず出た言葉。

だってあたしの前に座ってる奴は、大門見たく丸く肉厚じゃない。

細いけど筋肉はしっかりある感じだし。

大門みたく眼鏡じゃなくて、切れ長細ッ!的だけど、目力すごい。やる気なさそうだけど。

「なんだ。お前か。」

はぁーっとため息を吐く男。

あたしの大嫌いな男。

高崎 棗があたしの目の前にいる…。
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