starlight kiss~俺様御曹司と泣き虫姫君~
どこからともなく拍手がパラパラと聞こえて来た。舞台を降りると緊張していた面もちの理桜が大きく息を吐いた。

「大丈夫か?」
「うん…緊張した…」
「いや、理桜は立ってるだけだったじゃん」
「そうなんだけど…」

そう話している玄馬と理桜を見ていた回りの客人たち。

『あんな御曹司の顔…初めてみた』
『本当…あんな顔もするのね…』

そんな声が遠くから色々と聞こえて来た。両家の両親も互いに話しながら笑顔も絶えずに2人を見つめていた。

「玄馬もようやく子供らしい顔を取り戻せたな」
「でも大人びてるのが羨ましいと思う時もあるぞ?」

クスクス笑い合っている両家の父だった。
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