starlight kiss~俺様御曹司と泣き虫姫君~
「あ…の……城崎…君」
「ごめんなさい…そんなつもりなくて…」
「行こ…」
「待てよ……」

流れる血を止めることなく玄馬は立ち上がると女の子達に向かって冷たい目線を送りながら話し始めた。

「ふざけたことしてんじゃねぇよ…」
「ごめんなさ…」
「俺に言ってんの?」
「だって…」
「笑えること…んな事してんじゃねぇよ!」

そういいながら詰め寄ることもないまま自分の後ろに理桜を隠すように促した。

「…あの……ごめんなさい…!」

そうして女の子達は走っていってしまった。はぁ…とため息を吐くと目を閉じたまま理桜の前にしゃがみ込み、そのまま触れる事なく笑った。
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