starlight kiss~俺様御曹司と泣き虫姫君~
そう言われ止まってしまった。近くにいたのか青山は10分少々でやってきた。

「坊ちゃん、お待たせ致しました。」
「ありがとう。乗れよ」
「でも…」
「姫野様、どうぞ。」

優しい青山の笑みに断ることが出来ずに促されるまま乗ってしまった。

「坊ちゃん?ご用事とはどちらへ?」
「理桜を送っていく。」
「かしこまりました。」

そうして青山は車を走らせた。その間車の中は沈黙だった。2人の間を持つ距離でさえ微妙な隙間を持っていた。理桜の家に着くと青山は車の戸を開け玄馬と理桜をおろした。

「ここで大丈夫…」
「そうはいかない。」
「本当にいい!今日はありがと…」
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