starlight kiss~俺様御曹司と泣き虫姫君~
どの位待ったのか…それはすごく長い時間に思えた。しかしカタンという音と同時に玄馬が入ってきた。

「理桜?俺の部屋で何してんの?」
「…あ……城崎君…」
「悠馬に連れ出されたって?悪かったな。」
「ううん…あ、お誕生日おめでと。」
「ありがとう。」

その会話の後、やはり沈黙が現れた。しびれを切らした玄馬はポケットに手を入れたまま前にやってきた。

「それ…くれないの?」
「え?」
「それ。手に持ってるヤツ」
「あ、でも…これ安いし大した物じゃないし」
「俺それが欲しい。」
「…笑わないでね?捨てても良いし…」

そう言い包みをそっと手渡した理桜。
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