starlight kiss~俺様御曹司と泣き虫姫君~
「ごめん、聞こえなかった…何?」
「……ッ////」

しかし何度と打ち上がる花火。止まることはなかった。それに後押しされるように理桜は玄馬の腕を掴みきゅっと引き寄せると耳元に唇を寄せた。

「……スキ…」
「…////」

突然の告白だった。そっと離れ俯いた理桜の肩をそっと抱いた玄馬はふと離れて背中を向けた。

「玄馬…君?」
「ちょっと待って…」
「…あの…」

たまらなくなった理桜は玄馬の服の裾をきゅっと握り、その次にコツっと玄馬の背中におでこを当て凭れた。

「ずるいだろ。こんなの…」
「玄馬君…」
「本当か?」

そういうと振り返り抱きしめ呟いた。

「もう…離さない…」
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