び×び
はー。にしても、暇だ。
どこ行こう。。
今日はホストって気分でもないしなぁ。
あーあ、穴が寂しい。
誰かに抱かれたい。
駅で待ち伏せして男捕まえるかな?
んーでも今日はうまく行かなそう。
なんだか人肌恋しくなって、私は歌舞伎町に向かって歩き始めた。
イヤホンをさして、音量大きめで、洋楽を聴く。
最近、洋楽ハマってるのよねー。
いや、なんて言ってるかはわからないんだけどさ笑
気分気分。
歌舞伎町辺りを歩いていると、一服しながら歩いているよさそうな男がいた。
『おー』
かけていた洋楽を止め、無音のままイヤホンさす。
あの男……ホストか?
ホストにしては結構ナチュラルな盛り髪だな…
でもこの辺腐れ歩いてるってことは確実ホスト。しかもこんな時間。
まぁとりあえず、イイ感じの男じゃんっ。
影でリップを塗り直して、知らん顔で男に近づく。
するとヒールの音に気づいたのか、通りすがるちょっと手前で私の存在に気づいたみたい。
吸っていたたばこを踏んで火を消したと思うと、私に近づいてこう言った。
「きみー、いまからひまー?」
「おれの店来ないー?」
なんだ…………こいつ、キャッチかよ。
まぁいいじゃん。
テイクアウトはあるのかしら?
ニヤっと笑って男についていく。
この男………欲しい。