片恋。




とにかく、2人が心配で。





その時に、笑真が呟いたんだ。




「華美が泣いてたら、相手が優であっても誰であろうとぶっ飛ばす」




って。




その瞳には、力強い色が浮かんでいて。




詳しくは聞かなかったけど、笑真は華美のことが好きなんだ…




とわかって、あたしはいつか告白しよう、という想いを捨てた。




両想いじゃないって、わかってて告白なんて、失恋して、お互いが気まずくなって結局縁が切れてしまう…。




そういうオチが、目に見えてるじゃない。




あたしは、



あたしは…傷つきたくないし、誰かを傷つけたくもない。




自分ばっかり中心で生きてると、周りにいるみんなが悲しい思いをするかもしれない。




そう思うと、余計に告白する勇気がなくなった。




この想いは、胸の奥に閉じ込めて。




あたしは…





< 59 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop