片恋。




「はな?俺、なんか顔についてんの?」


雄大の声に、にっと笑う。



「雄大、なんか大人っぽいなと思って」



「そりゃ、大人になったんだし」



少し耳を赤くして、サラダを口に運んでそれを隠そうとする雄大。



照れてる。


可愛い。



「そりゃ私も老けるわけだわ」



「まだまだ若いって。何言ってんだよ」



「ふふ。私なんかで、ほんとによかったの?年上だし、おばさんじゃん」




フォークをテーブルに置いて、雄大が顔を上げた。


真剣な瞳で、私を見つめる。



…なんて、綺麗な人なんだろう。



いつでもまっすぐで、純粋で。



私を、一生懸命助けようとしてくれたね。




< 90 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop