森の迷いグマ
 そんなある日のこと。

 お母さんが病に倒れてしまいました。

 女の子と村人達が心配そうに見守る中、お医者さんは言いました。

『この病は、森の奥深くにある薬草じゃないと治らない。早くしないと、お母さんは死んでしまう』

『お母さんが死ぬなんて、そんなのいやだ!』

 女の子は泣き出してしまいました。

 しかし、村人達はとまどいました。

 森の奥深くに行くのは、とても危険だからです。

 しかも、ここの村人達は、女の子とお母さん以外はお年寄りばかり。とても、森の奥深くまで行けそうにありません。

 すると、女の子が泣きやんで言いました。
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