【完】喋れない可憐な華~番外編追加~
「あれ…?声…、まぁ、いいか」
動揺を隠せない私に気づいたのかそっと微笑んで、聞かなかったことにしてくれた。
「このくらい大丈夫だよ、
とりあえずこっちにおいで。」
彼に手を引かれ、椅子に座った。
「過去に何があったとかは聞かない。
会ったばかりなのに、聞かれても困るでしょ?」
彼の優しい言葉に視界が少し歪んだ。
そして、スマホを手に取り。
『ありがとうございます。
私、赤塚愛華といいます。』
「おう!俺は白雪 斗愛(しらゆき とあ)だ。友達に赤塚って苗字のやつ居るから愛華って呼んでいいか?」
子どもっぽく笑った白雪君を見て私は自然と口元を緩め頷いた。
彼と自然と話せている自分に少し驚いた。