生きる。
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由茉side


き、気まずい…。

車の中はなんの会話もない。

息が詰まりそう。

私は逃げるように美波のMDを聴いて

外を眺めていた。



1時間くらい走って車がとまった。


「つきました。」


運転してたのは1つ上の佐々木さん。

私は佐々木さんにお礼を言って車から降りた。


「さむー!!!」


寒すぎて思わず声が出た。

ついたのは海。


「うわー…海だ…」


「由茉ちゃんは海はじめて?」


「うん!初めて!」


「そっか、よかったね。」


哉斗は私に笑いかけてくれた。


「あと15分くらいあるな。

由茉、寒かったら車戻ってもいいからね?」


爽がそう言った。


「大丈夫。みんなといる。」


なんとなく、今は海を眺めていたかった。


「由茉ちゃん、寒くない?」


「寒い。でも平気。初日の出っぽいし。」


私が初日の出…見にこれるなんてね。


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