生きる。




美波と話してわかったことは

日本で住んでいたところが近く、同じ市内だったこと

中学入ってすぐ付き合い出した彼氏がいること

彼氏の名前が湊ということ

病気のことは誰にも言わずに日本を離れたこと



美波は私と違って友達も彼氏もいたから

日本から離れるのが辛かったんだろうな

と同情してしまう。



「あたしね、もう長くは生きられない気がする。」


「……え?」


突然の美波の発言に驚きを隠せない。


「…なんとなくだけどね。

自分の体のことは自分が一番よくわかるよ。」


「そっか…」


私は何も言えなかった。




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