生きる。
それからというもの、
私と美波はお互いのことをたくさん話した。
私にとって美波は初めての友達だった。
初めて友達と呼べる人ができたのだ。
あんなに生きることを諦めていた私が
初めて、"生きたい"と思うようになっていた。
ずっとこの子と一緒に………
………だけど現実は甘くなく、
美波の体調は悪化するばかりで……
美波は個室となってしまった。
それからは美波の調子のいいときに
美波の病室まで足を運んで
時間が許す限り、たくさんのことを話した。
面会がだめな日は手紙を書いたりもした。
どんなときでも明るく前向きで
私とは正反対な美波が大好きだった。
そんなとき、転機が訪れた。
ドナーが見つかったのだ。