レンアイ関係の憂鬱
わけがわからず固まっていると、隣にいた同じクラスの真島紘生くんがあたしをトントンと叩いた。
はっとしてレンから頭を離し、真島くんの方を向く。
「えと……その、肩……寄りかかってる、から」
色素の薄い茶色の髪を揺らし、不機嫌そうな、恥ずかしそうな、複雑な顔。
その様子を見て、今自分がしてることに気づいた。
つまり、あたしがレンに寄りかかって、恋人みたいにしてるから……ってことでしょ?
「……ッ!!!」
ことの重大さにはっとして、顔が赤くなる。
……ヤバい、幼馴染みってそーゆー目で見て意識したことないから……っ。
────そっか、男と女だもんね。
もたれてたりなんかしたら、イチャついてるように見られても……仕方ないよね。