レンアイ関係の憂鬱
レンのベッドに投げ出された腕をぎゅっと掴む。
「なにやってるの?」
また大きく目をまんまるくさせた。
「……なんか知らないけど、最近レン見てると抱きつきたくてウズウズするのっ!」
────だってあたし、好きなものには抱きつきたい主義ですから。
ムッとしながら、この想いが伝わらないように強気な口調で言う。
伝わって欲しいけど、伝わって欲しくない。
これが今の精一杯。
気づいてよ、いや、でもやっぱり、気づかないでよ。
複雑な想いを交え、ぶすくれながらレンを見つめた。