レンアイ関係の憂鬱
「……よくない。……じゃーなんで目ぇ潤んでんの?なんでそんなに泣きそうなの?」
「……っ!」
心配そうな、楽しそうな、変な声で。
ステージ裏の暗がりなのに、良く見えたね。────なんて。
なんかホント、今日はいつになく積極的……。
「あっち行こ」
レンの一声で、あたしは体育館ステージ裏のドアから、外へと連れ出された。
今は演劇の大事なシーンで、全校生徒が舞台の上を食い入るように見つめてる。
誰もあたし達に気づかない。