明日へのヒカリ
「ただいま」
そう言った優太の腕には、陸斗くんが抱っこされていて、まるでお父さんみたいだった。
隣りに座っている海斗くんが、陸斗くんを、じーっと見ている。
「抱っこ‥‥‥したいの?」
私がそう聞くと、海斗くんがコクリと頷いた。
「じゃあ、おいで! 抱っこしよ!」
私がそう言うと、海斗くんは、パァッと晴れやかな顔をする。
私は海斗くんを抱き上げた。
それを見た優太が、目を丸くする。
「由希、何したの?」
「え?」
私は首を傾げる。
「だって、海斗‥‥。
家族以外には、基本懐かないのに‥‥‥」
そう言いながら驚いている優太に、海斗くんが言った。