明日へのヒカリ
沈んでいた記憶
「あ〜、水族館楽しかった〜」
私と優太は、のんびりと歩きながら話している。
空はもう既に青くなりかけていて、一番星が顔を覗かせていた。
「また来たいね〜」
隣を歩いている優太にそう言うと、ワンテンポ遅れて返事が返ってくる。
「……うん……。そうだね……」
いつもより静かな優太の声。
私は、優太の顔を覗き込んだ。
「優太……、顔色が悪いよ? 大丈夫?」
私がそう言うと、優太は少し笑って「大丈夫だよ」と言った。