明日へのヒカリ
「ねぇ、優太は? 優太は、どこ?」
私がそう言うと、皆、気まずそうな顔をして急に黙った。
「……なんで黙るの? 私、優太に会いたい。思い出したの。だから早く……」
「由希ちゃん」
楓花さんが、私の名前を呼ぶ。
「あのね、優太くんは……」
次に発せられた言葉を聞き、私は、急いで走りだした。
……教えられた部屋の番号は、私が寝ていたところから、そこまで離れてはいなかった。
しかし、ずっとベッドで寝続けていたからか、少しフラフラするような気がする。
私は、目当ての部屋の扉を思い切り開いた。
「……由希ちゃん」
そこには、美涼姉ちゃんと病院の先生が、隣で並ぶように、ベッド脇の椅子に座っていた。