明日へのヒカリ


私がそう言うと、美涼姉ちゃんは、「ほらほら〜、起きたばっかで歩き回ってると、また倒れちゃうわよー?」と、言いながら、私の肩を掴んで、グイグイと部屋から押し出す。


「えっ、ちょ……」

「はいはーい、私が部屋まで連れて行ってやろ〜う」


そう言いながら美涼姉ちゃんは、ニコニコと私の部屋まで歩く。


そして、私の部屋の扉を開く。

すると……


「あ、由希! 心配したんだからー!」


と、大きな声を出している人が迎えてくれる。


「しーっ! 美咲、ここ病院だから」

「あ、そっか。ごめん」


そう言いながら美咲は、へへっと笑った。

そんな私達を見た美涼姉ちゃんは、ニッコリ笑う。


「美咲……ちゃん? 由希ちゃんのこと、頼むわね」


< 245 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop