明日へのヒカリ
「まぁでも、そんなことを言っても、母さんが居なくなったのは現実で……。あの頃は、何をするのも辛かったなー……」
美涼姉ちゃんの話を聞いた私は……
「って、なんで由希ちゃんが大号泣しちゃってるのー」
「だっ、だっでぇぇええ……」
「あー、もう。泣かない、泣かない」
そう言いながら美涼姉ちゃんは、ハンカチを貸してくれる。
そのハンカチで、私は涙を拭く。
「ごめんね、ありがとう」
私がそう言うと、美涼姉ちゃんはいいのよ、と言って笑ってくれた。
「じゃあ、私、優美さんのも作ってて正解だったよ」
私がそう言うと、美涼姉ちゃんは首を傾げる。
「そう言えば、優太に何を渡そうとしてたの?」