明日へのヒカリ
――‥‥数分後。
「よし、全員揃ったことだし! いただ‥‥」
「いっただきまーす!」
「ちょ! セリフ取らないでよ!!」
私が優太に思い切りセリフを取られたが、みんな気にせず、お弁当を食べだした。
私は少しムスッとしながら、優太から貰った玉子焼きを、パクリと口に入れた。
「‥‥‥この玉子焼き‥‥‥」
私がポツリとつぶやくと、優太は、ニコニコ笑いながら、
「美味しいでしょ? 誰が作ったと思う?」
と、そう聞いてきた。その言葉に美咲たちが、
「え、まさか三神くんが作ったの!?」
「お前、スゲーなぁ‥‥‥」
と、感心している。
‥‥‥違う。
これは、優太が作ったんじゃない。
‥‥‥これを作ったのは‥‥‥
「‥‥‥美涼‥姉ちゃん‥‥‥?」
私がそう言うと、優太は目を見開いた。
「‥‥‥え!? お、思い出した!?
思い出したの!? このタイミングで!!?」
そして、ひとりワタワタし始めた。
「‥‥‥ごめん、ひとつ聞いていい?」
私達二人の会話を聞いていたであろう美咲が口を挟んだ。