明日へのヒカリ


「俺も下の名前でいいよー?」

「じゃあ、俺も純平でいいぞ?」

「みんな呼び方決めてなかったっけ?」


‥‥‥と、美咲が一人マイペースな発言をしているように感じるが、私たち三人は、初対面である。


忘れてはいけない。

‥‥‥初対面である。


「で? 純平くんは、何を聞こうとしてたの?」


私がそう言うと、忘れてた‥‥、みたいな顔をして、口を開いた。


「優太と由希が会ったのって、何年くらい前の話なんだ?」


‥‥‥ホントだ。

そこんところ、完璧に忘れてたよ。


「言われてみれば‥‥‥。
由希が薄情なやつだって、どんだけ昔の話なのかにもよるよね?」


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