明日へのヒカリ
「だ、大丈夫‥‥」
「ったく、姉ちゃん何やってんだよ」
声のする方を見てみると、扉のとこにジュースの入ったコップを持って、眉間にシワを寄せている優太がいたのだった。
「だって‥‥‥」
「だって‥‥‥、じゃねーよ‥‥」
優太はそう言いながら、美涼姉ちゃんに、巻き込まれて? 転けていた私に、
手を差し伸べてくれた。
「あ、ありがと‥‥」
私がそう言いながら、伸ばされた手に触れた。
「あー、そーやって由希ちゃんだけ、
特別扱いするのねー!」
「なんで姉ちゃんを
特別扱いしなきゃいけないんだよ‥‥‥」
と、姉弟喧嘩を始めた。
すると‥‥‥
「まま〜、おなかすいたよ〜」
という声が、扉の外から聞こえてきた。
‥‥‥ママ‥‥?
「あー、忘れてた!
ごめんねー、今から作るから!」
そう言って美涼姉ちゃんは、その子をつれて、下へと降りていった。