明日へのヒカリ


‥‥‥あの子は一体‥‥?


「‥‥騒がしくてごめん」


優太は美涼姉ちゃんが行った方向に、スッと目を向けながら言った。


「いや、大丈夫! ていうか、
美涼姉ちゃんめっちゃ美人になってたね〜」

「そうなのかな?」


優太がそう言いながら、テーブルにコップを置き、腰を落ち着けた。


「‥‥‥ていうか、あの子は一体‥‥‥?」


私がそう言うと、優太はニコニコ‥‥。


「あいつは海斗。姉ちゃんの子供だよ」

「へぇ〜、美涼姉ちゃんの〜」


‥‥‥‥え?


「え、誰の子供って?」

「だから、姉ちゃんの子供」

「美涼姉ちゃん結婚してるの?」

「うん、そーだよ? で、あいつら双子で
さっきの海斗っていっただろ?
あいつは弟で上の子は陸斗っていうんだ」


‥‥‥時の流れって怖いね。


あの時は、13歳の中学生だったんだよ?

聖矢兄ちゃんが9歳の小学生。


「あれから、
10年以上経ってるんだもんね‥‥‥」


まぁ、まだ全部を思い出したわけではないのだが‥‥‥。


「そういえば、由希はお昼食べてきたの?」

「お昼?」


‥‥‥そういや、すっかり忘れてたな。


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