明日へのヒカリ


そんなこんなで移動しました。

どこかって?


‥‥‥旅館であります。


山でご飯作ったんだから、山でテント張って、キャンプでも何でもすればいいのだろうに。

わざわざ旅館に泊まるのである。


意味が分からない。


‥‥‥と、皆そんなことを言ってる。


「ねぇ、由希? バスから
旅館までの道のりさ、長くない?」


私の隣でそうボヤいているのは、安定の美咲ちゃん。


しかし私は今、それどころではないのである。


‥‥‥礼央くんに、キスされた‥‥。


私の頭にあることは、最早これだけだった。


あぁ、どうしよう‥‥‥


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