明日へのヒカリ
‥‥‥つまり正々堂々と、男子の部屋へ行くということだろうか?
‥‥‥それはそれで、かなり怒られるような‥‥‥。
「天体観測というものを口実に会うのよ?」
「‥‥‥へ?」
思っていた答えと、全く違うものが来たので、少しの間固まる。
「天体観測なんて、一種のイベントみたいなもんでしょ?
結構いるよ? カップルとかなら。
天体観測を口実に、今から会う子」
「そ、そうなんだ‥‥‥」
「だからさー、由希〜」
私が首を傾げると、美咲はニコッと笑って
「由希も三神くんを誘って、天体観測行けばいいんじゃない? 由希、星好きでしょ?」
そう言ったのだった。
「え、ゆ‥優太?
確かに星は好きだけど‥‥でも‥‥‥」
「三神くんも、由希の頼みなら断らないでしょ。それに、今日を逃すと、明日はキャンプファイヤーで辺りが明るくなるから、星なんてあんまり見れないよ?」
「そ、それはそうだけど‥‥」
「好きなものを、わざわざ我慢する必要もないでしょ?」
美咲はそう言うと、「あ、時間だ」とボソリと呟いた。
「まぁ、由希の好きなようにしなよ。
とりあえず、待ち合わせの時間に遅れるから行くわ!」
美咲は脱衣所から走って出て行ったのだった。