明日へのヒカリ


組み立ては絶対だが、そこからは全く干渉しない。

つまり、何をしようと構わないのである。

そのまま、点火する炎を見るもよし、別のところへ行って星を見るもよし、

はたまた、部屋へ戻って喋るのもよし、‥‥‥っとまぁ、こんなわけである。


で、私は礼央くんに呼ばれたわけだが‥‥‥


「約束の時間に間に合うかなぁ‥‥‥」


昨日‥‥いや、今日??

まぁ、とりあえず、帰っている間に優太と、時間やら場所やらを決めたのである。


キャンプファイヤーに点火されるのは、19:30である。

だから、それまでには待ち合わせ場所で一緒に居ようという事になり、待ち合わせの時間が25分。

待ち合わせ場所は、昨日の夜、星を見た場所。

人が来ないため静かに、しかも星も綺麗に見える。

そして、あそこの場所は少し小高くなっているようで、穴場なのである。

だから、誰にも邪魔されずゆっくりとキャンプファイヤーを見ることが出来る。


しかし、だ。

いや、だからこそ、なのかもしれない。

ロビーからとなると、少し距離がある。

本気で走っても、下手したら点火に遅れるかも‥‥‥。


そんなことを考えつつ、ふと腕時計を見てみる。


‥‥‥19時‥17分‥‥‥?


や、やばい‥‥‥。


「私、ちょっと行ってくるっ!!」


隣りに居た美咲に声をかけると、ポカーンとしたまま、「行ってらっしゃい?」と、疑問形で送り出された。


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