明日へのヒカリ
「ハッ、俺の何に心配して‥‥」
「強がりっ‥‥だから‥‥」
「‥‥え‥‥‥?」
俺はギョッとする。
「なっ、なんで‥‥‥」
‥‥‥お前が泣いてんの!?
俺は茉莉が泣き出したことにオロオロするが、当の本人は俺が焦っていることなど一切気付いていない。
「だ、だって礼央、い、いっづも強がっでっ、ばっかりでっ!」
茉莉は泣きながら、ボロボロと涙を零しながら喋り続ける。
「いっつもっ我慢してっ、な、涙を‥‥っ抑えこむからっ!! 笑って‥‥っ、誤魔化そうと‥する‥‥から‥‥‥っ!!」
俺はその言葉に、少しだけ図星を突かれたような気がした。
「だかっら‥今回もっ‥‥我慢してるって思った!」
そこまで言った茉莉は、驚いた顔をした。
でも、一番驚いているのは自分で‥‥‥
「な‥‥涙‥‥‥?」
よく分からないこの涙は、自分の気持に反して、どんどんと溢れ出てくる。