明日へのヒカリ
キャンプファイヤー
27分‥‥!!
「はぁ‥はぁ‥‥」
30分からっ、点火するのにっ!!
‥‥‥待ち合わせの時間はもう過ぎている。
走る。
行き先は決まっているから。
私は、転びそうになりながらも懸命に足を動かした。
‥‥‥優太のところへ‥‥。
走りながら腕時計をチラリと見る。
「‥‥っ!!」
もう既に、29分がきていた。
そんな時だ。
優太と思われる人影がひとつ‥‥‥。
「‥‥っ、優太ぁあっ!!」
私が大声で叫ぶと、優太は驚いたようにこちらへ向いた。
「由希‥‥」
優太はホッとしたように、私の名前を呟いた。
私が優太へ向かって走っていると、優太も、私の方へと走ってきてくれた。
そんな私を、優太は優しく受け止めてくれた。
手が届く。
その瞬間、私は思い切り、優太の胸に飛び込んでいった。