お前のとなりは俺だから


「す……」


え、ウソ……。

マジで!?


「す……、すー……」


……す……?


「す、少し太ったなって思う」


……。


「はぁっ!?」


私が、キレると、楓が額に手を当てて、溜息を付いた。


「私が太ったぁ!? 大きなお世話よっ!!」

「な、何が大きなお世話だ。俺は心配してやってんだ。ありがたく思えよ」

「皐月になんて、二度と感謝なんかしてやんないもんっ!!」


私はそう言い切ると、「楓、帰ろっ」と、プイッと靴箱へと歩き出した。


「夏菜、皐月を放置して良かったの?」


楓がそんなことを言う。


「フンッ! あんなやつ、私知らないもん!」

「……ついてきてるけど」

「はぁっ!?」


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