お前のとなりは俺だから
そりゃ、さっき言ったよ?
好きなやつを助けてるだけなのに、それを迷惑だなんて思うわけ無いだろって。
「……それがどうしたの? 好きって言ってもloveじゃなくてlikeでしょ?」
まぁ、皐月が転校して、何年も時間は空いたものの、昔から仲よかったわけだし。
皐月のことは、親友兼ヒーローだと思ってるし。
「私も、皐月のこと好きだよ。いや、大好きかな? 普段はムカツクけど、こういう時に助けてくれたりとか、いっつも感謝してたし……。……だから、私、皐月とは、ずっと親友でありたい!」
私がそう、言うと、皐月の顔は……死んだ。
顔が死んだというよりも、もはや魂が、身体から抜けてるような……。
「……大丈夫?」
「お前のせいで死にかけたわ」
「私のせいっ!?」
私がそう言うと、皐月は自分の頭に手をやった。
そして、少し悩む素振りを見せてから、再びこちらに向き直った。
「俺、お前の事、友達として見た事ねーよ」