お前のとなりは俺だから
「楓〜、どうしよ〜」
私が泣きそうになりながらそう言うと、楓はニコニコと笑った。
「まぁ、……いいんじゃない?」
「よくないよっ!!」
机をバンッと叩きながら立ち上がる。
すると、周りから、バッと視線が飛んできた。
「す、すみません……」
私は、そう言っておとなしく椅子に座る。
そんな私の様子を知って知らずか、楓は、ポテトをつまみながら話し出す。
「進歩だよ、進歩」
「進歩ぉー?」
皐月が、やっと私に、胸の内を明かしたって言うこと?
それを楓は、前から知ってたってこと?
それって……
「私が、かなり前から嫌われてたってこと……?」
私がショックを受けて机に突っ伏すると、ジュースを飲んで、ほっと息をついた楓が言う。
「誰も嫌ってた、なんて言ってないでしょ」
「でもぉー……」