悲しみに、こんにちは4

ラーメン屋を出た私たちは
ショッピングモールをぶらぶらした。

時刻は夕方5時。
12月のこの時間、辺りはすでに薄暗い。



「先輩、このあと少し時間下さい。」

CDショップで視聴する私に話しかけた


「えっ、なに?どっか行くの?」


「ええ、この先の公園、行きましょう」

「公園?鬼ごっこでもする気?」

「まあ、そんなとこですね」

入家君がなんだかちょっと悲しげに笑った。

なんでそんな辛そうな顔をするんだろう?
やはり、よくわかんない。


私が考えている以上に
入家 皐月は複雑な人間だ。
< 20 / 58 >

この作品をシェア

pagetop