お届け物です。
何と言うのだろうか、今は私が母を育てている感覚にあった。
母の方に目を向けてみると、まだテレビに夢中になっている。
甲子園を見ていたかと思うと、リモコンを手に取り料理番組に変えていた。
…ろくに料理なんてしないくせに。
リビングのソファーに横たわる私は、虚ろな目で母を見つめながらそんな事を思っていた。
実に暇な日だ。
やる事が何もない。
母が今日の朝、今晩は出前をとると嬉しそうに言っていたから晩御飯の用意はしなくていいし。
部活にも入ってないし、休日分の宿題はお昼前に終わらせてしまったし。
まあ、こんな日だから母観察なんてしているのだけれど。