お届け物です。


部屋の床にへたりと座り込み、恐る恐る袋を開く。

「…封筒?」

中にはよくある茶色の封筒が入っていた。
もっと恐ろしいものが入っていると予想していた私は、安堵の溜息を漏らした。

先ほどまでの恐怖はなくなりゆっくり、ゆっくりと封を開けた。


中には二枚の便箋が入っている。



拝啓、春川奈実様

奈実様、お元気ですか。
私は今も変わらず元気です。
何年経っても変わらないとは良い意味にも悪い意味にも取れますね。

けれど、私はこの先いくつになっても変わらないでいたいです、
実際、変わりませんけどね。

奈実様も何年経っても変わらないでくださいね。



一枚目の紙にはそう書いてあった。
結局は何が言いたかったのだろうか。
何年経っても変わらないで、それが伝えたかったのだろうか。

あまりにも意味深で再度あの恐怖が蘇る。


私は残りの一枚を手に取った。
周囲に嫌な空気が流れている感じがする。
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