知らない貴方と、蜜月旅行
吏仁、なんか言ってよ!との思いで横を見れば。あ、こいつ笑い我慢してやがる…。唇を中にキュッと入れて…。ただただ、ムカつく。
「もう、帰る」
「え、紫月?やだ、ごめんね?もうちょっとだけ、いなさい?」
「やだよ!なに、二人して。私、悪口言われるために帰ってきたんじゃないの!」
私が帰ろうとすれば、お母さんが慌てて止めに来て。だけど私は怒ってるんだから!帰るったら、帰るんだから!だけど、さっきまで笑いを堪えていた吏仁が私に話しかけてきた。
「紫月、もうちょっとだけいないか?」
「やだ。なら、吏仁一人でいれば?」
「なに言ってんだよ、お父さんもお母さんも、紫月が帰ってくるの楽しみにしてるんだぞ?」
「そんなこと、」
「お母さん、俺たちに夕飯作って待っててくれたんですよね?」
「え?……えぇ」
吏仁に言われて食卓テーブルを見れば、四人分の食器と箸、グラスなどが用意されていた。
「せっかく用意してくれたんだ、ご馳走になってから帰ればいいだろう?」
「………」
「(それとも、そんなに俺と二人っきりになって、エッチなことされたいのか?)」
「はぁっ?!バッカじゃない、」
「なら、食べるか?」
「……食べる」
吏仁、絶対私の反応分かってて、耳元で言ってきたんだ。私に〝食べる〟って言わせる為に!腹立つけど、怒った手前、夕飯だけ食べるなんて言えなかったから、強引なやり方だけど良かったのかも。
夕飯はみんなで食べれるように、と鍋を用意してくれていたらしい。お母さんは吏仁に質問攻めをして、吏仁を困らせてたけど、見てたら楽しそうで。結婚なんか期待してない感じだったけど、ずっとしてほしかったんだろうな。
「吏仁くん、明日は仕事かい?」
「えぇ、仕事上どうしても」
「そうか…なら、仕方ないな」
お父さん、どうしたんだろう。なにか吏仁としたいことでもあったのかな。
「もう、帰る」
「え、紫月?やだ、ごめんね?もうちょっとだけ、いなさい?」
「やだよ!なに、二人して。私、悪口言われるために帰ってきたんじゃないの!」
私が帰ろうとすれば、お母さんが慌てて止めに来て。だけど私は怒ってるんだから!帰るったら、帰るんだから!だけど、さっきまで笑いを堪えていた吏仁が私に話しかけてきた。
「紫月、もうちょっとだけいないか?」
「やだ。なら、吏仁一人でいれば?」
「なに言ってんだよ、お父さんもお母さんも、紫月が帰ってくるの楽しみにしてるんだぞ?」
「そんなこと、」
「お母さん、俺たちに夕飯作って待っててくれたんですよね?」
「え?……えぇ」
吏仁に言われて食卓テーブルを見れば、四人分の食器と箸、グラスなどが用意されていた。
「せっかく用意してくれたんだ、ご馳走になってから帰ればいいだろう?」
「………」
「(それとも、そんなに俺と二人っきりになって、エッチなことされたいのか?)」
「はぁっ?!バッカじゃない、」
「なら、食べるか?」
「……食べる」
吏仁、絶対私の反応分かってて、耳元で言ってきたんだ。私に〝食べる〟って言わせる為に!腹立つけど、怒った手前、夕飯だけ食べるなんて言えなかったから、強引なやり方だけど良かったのかも。
夕飯はみんなで食べれるように、と鍋を用意してくれていたらしい。お母さんは吏仁に質問攻めをして、吏仁を困らせてたけど、見てたら楽しそうで。結婚なんか期待してない感じだったけど、ずっとしてほしかったんだろうな。
「吏仁くん、明日は仕事かい?」
「えぇ、仕事上どうしても」
「そうか…なら、仕方ないな」
お父さん、どうしたんだろう。なにか吏仁としたいことでもあったのかな。