知らない貴方と、蜜月旅行
ヤったって、なにを?なにをヤるの?え?まさか、アレのこと…?


「なに、分からないふりしてるのよ。エッチに決まってるじゃない!」
「……なっ…」


やっぱり…。そうかなとは思ったけどさ…。そんな直球で聞いてくるとは思わないじゃない。


「す、するわけないでしょ!?出会って二日だよ?!あり得ないって!」
「ふ〜ん。じゃあ、キスもしてないわけ?」
「えっ?それは……」
「出会って二日だもんね?キスだってするわけないかぁ」


……久未、ニヤニヤしてる。腹立つ。ムカつく。


「……した」
「んー?なんだって?」
「んもうっ…!久未、おもしろがってるでしょ!?」
「あははっ!ごめん、ごめん!」


そう言いながらも、久未はお腹を抱えて笑ってるんだけど…。


「で?紫月は、どうだったわけ」
「……なにがよ」
「嫌だったの?どう思ったの?って聞いてるの」


急に真面目な顔をした久未に、こっちまで真剣になってしまう。嫌だったかと聞かれれば、嫌じゃなかった…。


「嫌じゃなかったよ…。ただ、それ以上のことは嫌だと思っちゃった…」
「そっか。でもさ、キスが嫌じゃないってスゴイと思うよ?」
「そうなのかな…?」
「うん、そう思うよ」


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