知らない貴方と、蜜月旅行
でも確かに、想像はしたくないけど、前の職場の先輩とか上司とか。その人たちとは、絶対キスなんかできないし、したくもない。ってことは、吏仁って私の中でOKに入ってるのかな、勝手に。
こんな話を、ずっと話していると時刻は5時45分になっていた。ブリーズまでは歩いて行ける距離だから、用意して行けばいい時間になるはず。
「久未、そろそろ用意して行こうか?」
「うん、分かった。その前にお手洗いかしてー」
「うん、いいよ。場所は、そこね」
「ありがとう」
こうして、久未のトイレ待ちをしてから、吏仁が働いているブリーズへと向かった──
*
「いつ振りだろ、ここに来たのって」
「うん、私もめったに来ないから、なんかドキドキするよね」
久未と、そう言いながら二人でドキドキしながらも、ドアを開けた。吏仁、いるかな…?
「いらっしゃいま……あれ?佐野ちゃん?!佐野ちゃんだよね?わぁ、佐野ちゃんだ!」
「……ぁ」
出た。忘れてた、この人の存在…。陽悟って人だ。私に気付くなり、顔をニンマリさせて、話しかけてきた。そんな横で久未が小声で聞いてくる。
「(ねぇ、この人じゃないよね?)」
「(まさか、断じて違うから)」
べつに嫌な人ではないんだけど、なんだろう。どっちかと言えば苦手な分類に入るのかもしれない。吏仁と仲良し?だから、吏仁の前では言えないけど。
こんな話を、ずっと話していると時刻は5時45分になっていた。ブリーズまでは歩いて行ける距離だから、用意して行けばいい時間になるはず。
「久未、そろそろ用意して行こうか?」
「うん、分かった。その前にお手洗いかしてー」
「うん、いいよ。場所は、そこね」
「ありがとう」
こうして、久未のトイレ待ちをしてから、吏仁が働いているブリーズへと向かった──
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「いつ振りだろ、ここに来たのって」
「うん、私もめったに来ないから、なんかドキドキするよね」
久未と、そう言いながら二人でドキドキしながらも、ドアを開けた。吏仁、いるかな…?
「いらっしゃいま……あれ?佐野ちゃん?!佐野ちゃんだよね?わぁ、佐野ちゃんだ!」
「……ぁ」
出た。忘れてた、この人の存在…。陽悟って人だ。私に気付くなり、顔をニンマリさせて、話しかけてきた。そんな横で久未が小声で聞いてくる。
「(ねぇ、この人じゃないよね?)」
「(まさか、断じて違うから)」
べつに嫌な人ではないんだけど、なんだろう。どっちかと言えば苦手な分類に入るのかもしれない。吏仁と仲良し?だから、吏仁の前では言えないけど。