知らない貴方と、蜜月旅行
「……久しぶり」
「……うん」
「近くに喫茶店があるんだ。行こうか」
「うん…」
久しぶりに交わした言葉は、どこかぎこちなくて、それでも吏仁が与えてくれた場だから、ちゃんと話さなきゃと、短く息を吐くと亮太に付いて喫茶店へと歩いた。
「いらっしゃいませ。……奥の席、どうぞ」
私と亮太が入ると、女性の店員さんがなにかを察したのか奥の席を案内してくれた。
「ご注文はございますか?」
「珈琲で」
「じゃあ、私は紅茶で」
「かしこまりました」
店員さんがいなくなると、二人とも黙ってしまった。なにから話せばいいのだろう。あんなに言いたいことがたくさんあったのに、いざ本人を目の前にすると、なにも出てこないなんて…。
「ごめんっ!!」
突然、亮太がテーブルにおでこを付けるくらい頭を下げ、謝ってきた。その瞬間、私のほうの涙腺が崩壊し、ぶわぁっと涙が溢れ出た。
「本当、ごめん!!」
「あや、まる、くらいならっ…、いなく、ならない、でよ……」
謝るくらいなら、ちゃんとお別れをされてから、消えてほしかった…。
「……うん」
「近くに喫茶店があるんだ。行こうか」
「うん…」
久しぶりに交わした言葉は、どこかぎこちなくて、それでも吏仁が与えてくれた場だから、ちゃんと話さなきゃと、短く息を吐くと亮太に付いて喫茶店へと歩いた。
「いらっしゃいませ。……奥の席、どうぞ」
私と亮太が入ると、女性の店員さんがなにかを察したのか奥の席を案内してくれた。
「ご注文はございますか?」
「珈琲で」
「じゃあ、私は紅茶で」
「かしこまりました」
店員さんがいなくなると、二人とも黙ってしまった。なにから話せばいいのだろう。あんなに言いたいことがたくさんあったのに、いざ本人を目の前にすると、なにも出てこないなんて…。
「ごめんっ!!」
突然、亮太がテーブルにおでこを付けるくらい頭を下げ、謝ってきた。その瞬間、私のほうの涙腺が崩壊し、ぶわぁっと涙が溢れ出た。
「本当、ごめん!!」
「あや、まる、くらいならっ…、いなく、ならない、でよ……」
謝るくらいなら、ちゃんとお別れをされてから、消えてほしかった…。