知らない貴方と、蜜月旅行
「……お飲み物、こちらに起きますね」
「あー、すみません」
そんなタイミングで、珈琲と紅茶が運ばれてきた。さっきのお姉さんは、気を遣ってくれたのか、少し遠慮がちに飲み物だけをササッと置くと、すぐにいなくなってしまった。
「私が、どれだけっ!どれだけ、苦しんだかわかんないでしょっ?!」
「……ごめん」
「さっきから、謝ってばっかりだよ亮太…。謝れば済むと思って言ってるの?!」
「いやっ、そうじゃないけどっ…」
もっと冷静にならないと…と、分かっているのに感情が勝ってしまって、本当情けない…。こんな責めたって仕方ないのに…。
「本当のこと言うとさ…。紫月といるのが疲れたんだ…」
ポツリポツリと話し出した亮太の言葉は、すごく重たい…。
「紫月といるのは、楽しかったよ。けどさ、俺だって会社の付き合いがあって、上司や同僚、後輩に飲みに誘われたら行かなきゃならないんだよ」
そういえば、それで喧嘩したことがあったかも…。こっちは仕事終わってからすぐに、ごはん支度して待ってるのに、急に飲みに行くなんて言われたら、それだけでテンションが下がっちゃって…。
急に決まるのが飲み会なのかもしれないけど、こっちのことも考えてほしかった。お互い様なのかもしれないけど…。
「飯だって、俺はたまに贅沢に食べに行ったりしたかったんだ。けど、紫月は作って食べるのを好んで、外食なんてほぼなかったろ」
「だってそれは、亮太が私のごはん美味しいって、いつも食べてくれてたから!亮太だって家で食べるほうがいいと思って、」
「好みの味じゃなくても、美味しいって言わなきゃ怒るだろ」
「……っ、」
「あー、すみません」
そんなタイミングで、珈琲と紅茶が運ばれてきた。さっきのお姉さんは、気を遣ってくれたのか、少し遠慮がちに飲み物だけをササッと置くと、すぐにいなくなってしまった。
「私が、どれだけっ!どれだけ、苦しんだかわかんないでしょっ?!」
「……ごめん」
「さっきから、謝ってばっかりだよ亮太…。謝れば済むと思って言ってるの?!」
「いやっ、そうじゃないけどっ…」
もっと冷静にならないと…と、分かっているのに感情が勝ってしまって、本当情けない…。こんな責めたって仕方ないのに…。
「本当のこと言うとさ…。紫月といるのが疲れたんだ…」
ポツリポツリと話し出した亮太の言葉は、すごく重たい…。
「紫月といるのは、楽しかったよ。けどさ、俺だって会社の付き合いがあって、上司や同僚、後輩に飲みに誘われたら行かなきゃならないんだよ」
そういえば、それで喧嘩したことがあったかも…。こっちは仕事終わってからすぐに、ごはん支度して待ってるのに、急に飲みに行くなんて言われたら、それだけでテンションが下がっちゃって…。
急に決まるのが飲み会なのかもしれないけど、こっちのことも考えてほしかった。お互い様なのかもしれないけど…。
「飯だって、俺はたまに贅沢に食べに行ったりしたかったんだ。けど、紫月は作って食べるのを好んで、外食なんてほぼなかったろ」
「だってそれは、亮太が私のごはん美味しいって、いつも食べてくれてたから!亮太だって家で食べるほうがいいと思って、」
「好みの味じゃなくても、美味しいって言わなきゃ怒るだろ」
「……っ、」